息を合わせる…、ただそれだけ。
2026/09/09
中学から高校にかけて、ボクは吹奏楽に、その青春をぶつけていた。
楽器はホルンである。
野球しか知らなかったボクが、突如として音楽の道へ向かったことに、親(特に父親)は驚いていた。
そして中学でも高校でも、ボクは吹奏楽部の部長となった。
とりわけ高校の吹奏楽部での部長という立ち位置は、そのまま学生指揮者という立場でもあった。
週に一度だけ、正指揮者が学外から招かれ、その指揮者のアドバイスを翌週までに演奏に落とし込む。
それが学生指揮者の役割であった。
この学生指揮者であった丸1年間、ボクはとてつもなく貴重な体験をすることになる。
50人の部員(楽団員)を前に、指揮をする。
ということは、毎日、それぞれの楽器のピッチを合わせるところから始めなければならない。
音合わせのことである。
が、高校生の素人楽団員50人分の「ピッチ合わせ」には、実はとてつもない時間がかかる。
ピッチが狂っていれば、どんなに器用に演奏しても、音楽が台無しになるからだ。
初めに基準となる「音」を出す。
ピアノでもいいし、音叉でもいい。
最近では、電子チューナーを使うことが多いらしい。
その「音」を基準に、全員が音合わせをする。
その日の気温や湿度、演奏者の体調によってもピッチは変わるから、この音合わせには慎重を期す。
で、指揮者(ボク)の合図に合わせて、全員でスケール練習をする。
ドレミ…、それぞれの音を出しながら、全員の音がチューニングされているかどうかを測るためだ。
すると必ずと言っていいほどの確率で、皆の音(実際には音の束)からはみ出す者が出る。
音は空気を振動させるのであるから、その振動に乱れが生じるとヘンな感じになる。
それが不協音だ。
その不協音の犯人を捜す。
各パート(楽器)毎にスケールをさせる。
いた!
その日は、アルトサックスの奏者のピッチが狂っていたのだった。
そんなことを繰り返した後に、やっと正指揮者から預かっている「課題」に取り組むことができる。
例えば、「今日は第〇小節の頭から…」と言えば、全員の目がボクの指揮棒の一点に集まる。
そして集まるのは、「目」だけではない。
呼吸も集まる。
つまり4拍子の曲の場合、4拍目の予備拍(1拍前)のタイミングで、皆が息を吸い込む。
面白いことに、打楽器奏者だってそれをやる。
文字通り「息が合う」動作そのものを練習するのである。
すると、1拍目の「ジャン!」が決まる。
今日のボクのブログは、いったい何が言いたいのか?
読んでる方々が訝しがるのも無理はない。
ボクが言いたいのは…、
最近の学校授業…、この「音合わせ」と「息合わせ」が足りないんじゃないの?
と言うことだ。
皆のピッチが合わないまま、皆の息が合わないままで、授業が始まっているような気がする。
だから中途で、皆がバラバラになり、遭難する者が続出するんじゃないか…、って、勝手に思ってる。
偉そうなことを言うが、「ピッチが合っている」「息が合っている」という状態は、実に気持ちがいい。
それは指揮者だけではなく、いや、ホントは指揮者以上に、演奏者の方が心地よいのだ。
だから授業も同じ、と考える。
皆と「ピッチが合って」「息が合って」る状態にすれば、その授業に参加する全員に心地よさが広がる。
クラス対抗合唱祭を思い出せばいい。
真面目くんはもとより、ちょっと不良くんだって、その時ばかりは声を張って歌う。
あれ、絶対に気持ちがいいからなんだ。
気持ちがいいこと、心地がいいこと…、そういったことが、もっと学校全体に広がれば、皆が学校を好きになる。
ただ、それだけのことだと思う。
----------------------------------------------------------------------
一般社団法人教育の未来プロジェクト
住所 : 埼玉県狭山市祇園46−41
電話番号 :
04-2935-4940
不登校等の教育の悩みに対応
急な不登校の場合も相談可能です
不登校や引きこもり問題を支援
不登校になったら学習支援
急な不登校でもオンライン相談
----------------------------------------------------------------------
