難民化する「タイプB」。
2026/08/31
人間をタイプAとタイプBに分けてみる。
タイプAとは、いわゆる努力を惜しまず、忍耐強く、協調性も十分に持ち合わせた人々のことであり、学校や会社組織との相性がいい。
タイプBとは、組織に依存せず、独自の物差しで物事を捉え、直観で動くような人々のことをいう。だから集団からは疎まれることもあり得る。
少し想像すればわかるが、世の中は「タイプA」の人々によって秩序が保たれ、上手く回っている。
日本人が、外国人から見て「親切」で、「丁寧」で、「几帳面」な民族だと思われているのは、ほとんどが「タイプA」の人々の振る舞いからであろう。
その意味で、タイプBの肩身は狭い。
ボクはちなみに、典型的なタイプBなので、学校組織の中では「変わり者」の部類に入っていた。
そんな「タイプB」がこれからの主流になる…、と7年前に著書で予言(?)していた御仁がいた。
山口周という人だ。
『ニュータイプの時代』という著書がそれなりに売れていたから、知っている人も多いと思うが、ボクもこの人の論に膝を打って共感した覚えがある。
山口氏はタイプBを「ニュータイプ」と呼んでいる。
で、このニュータイプ(タイプB)は、それからどうなったのか?
っていうセミナーを先日、オンラインで実施した。
結論から言えば、この7年でタイプBが増えたという形跡はない。
むしろ、圧倒的な勢いでタイプAが増殖してきたと、少なくてもボクの肌感覚ではそう感じていた。
どうやら、2000年代以降の改革期を終え、学校教育が「今のカタチ」へと完成したのが、ここ4~5年のことであることと関係がありそうだ。
つまり、現在の学校教育は、紛れもなく「タイプA」を大量生産するという設計の下で運営されている。
成績を初めとする各種の評価(内申)は、明らかにタイプAに有利に働いていることは、ボクたち大人よりも、子どもたち(特に中高生)には、とっくにバレている。
だから彼ら(タイプB)は、健気にも学校生活においてタイプBであるにもかかわらず、タイプAであるがごとく振る舞う術を覚えた。
そうしないと、学校だけでなく社会にも実装された「推薦社会」という箱から閉め出されてしまうからだ。
そしてこれは、完全に個人の私見であるが、不登校生徒の中には、実を言うと大量の「タイプB」が潜んでいるのではないかとボクは考えている。
しかし、前述した山口氏が指摘(予言?)したような「タイプB(ニュータイプ)の時代」は、一向に始まっていない。
面白かったのは、そんなセミナーへの参加者の大半が「自分はタイプBである」ことを認識していることであった。
「タイプBの時代を検証する」などと銘打つ、ボクのセミナーに敢えて参加するくらいの人々なのだから、そういった行動を取ること自体がタイプBの証でもあった。
そして、参加者は口を揃えて言う。
「タイプAとして(タイプAに寄せて)生きている」と。
世の中の変わり目には、絶対にタイプBが必要であろう。
そして、まさに今が「世の中の変わり目」であろう。
なのに、未だに「タイプBのための市場」がない。
相変わらずに肩身は狭い。
このような社会設計にした人々(教育者や政治家や起業家)は、これからもホントにタイプAの「努力」と「忍耐」にぶら下がって、この国を束ねよとしているのであろうか。
ボクはそれでも良いと思っている。
歳も歳だし、ボクは勝手にタイプBを生きる。
しかし、タイプAを横目に見ながら、それでもタイプBを行ききらなければ、自身のアイデンティティーが保てない若者は、これからいったいどのように生きたら良いんだろうって、これも勝手に心配している。
そんな今日この頃だ。
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